トナカイの肉とハツ(鶏の心臓)カレー
インドで一般的なカレーといえば、まずは野菜のカレーかと思われます。
ベジタリアンが多い国なので、宗教などに関係なく誰でも口にできるものというと、やはり野菜がメインの食材にあげられると思います。
続いて豆のカレー、肉を使ったカレーなど、さまざまな料理はありますが
インドに住んでいない私は、色々な食材をカレーにしようと試みたりします。
今回使ったのは…
トナカイの肉です。
トナカイの肉ってとても柔らかく、臭みもないので食べやすいです。率直に美味しいお肉です。
醤油と砂糖で甘辛く調理しようと、トナカイの肉を用意していたのですが…
トナカイの肉はマイルドな分、味がパンチに欠けるので、気づいたら鍋に油を注いでマスタードシードを炒めていました。そのまま醤油など入れればよかったのですが、もう頭の中ではこのトナカイの肉にどのスパイスを入れたらこういうカレーになりそうだな、あの野菜に、この食材に…と、レシピが組み立てられていたので、カレーにしてしまいました。
その時に使ったのはサラダ油、マスタードシード、マドラスカレーパウダー、ターメリック、チリパウダー、パプリカパウダー、ガラムマサラ、アーモンドパウダー、生クリーム、トマト、玉ねぎ、生姜など…でした。ジャガイモと赤パプリカも合わせています。
生クリームで煮込んだトナカイのカレー、おいしかったです。当たりでした。
続きまして、新鮮な鶏の心臓が売っていたので買ってきました。
焼き鳥のハツとして、塩を振って食べようと買ったのはよかったのですが、冷静に考えたら450g くらい量があって、とても一人で食べ切れるハツの量ではないことに気づきました。
そんな訳で、焼き鳥の後は全部下茹でしてから細かく刻んで、カレーにしました。
パキスタン系の内臓のカレーにカターカトというのがあるのを思い出したので、味付けはその辺り風のスパイスをイメージしました。インドとパキスタンの国境付近、ラホールとか、シク教徒とか、行ったことも見たこともない場所のイメージで。
使ったのはサラダ油、クミンシード、マスタードシード、ベイリーフ、荒く潰したコリアンダーシード、チリパウダー、ターメリック、クローブ、しょうが、にんにく、トマトなどでした。肉ばかりなので、グリーンピースも加えました。
味はスパイシーです。ハツの歯応えが感じられて、バスマティライスと合わせましたがおいしかったです。
ちなみに、荒く潰したコリアンダーシードがこのカレーの決め手です。
パキスタンでカターカトを頼むときは、ズラリと並んだ内臓から好きなものを選んで、大きなフライパンの上で炒めたあと、カタカタカタと高速で内臓類を刻んでから味付けされるそうです。現地の味をいつかは食べてみたいですね。
でも、インドでオールドデリーを回る方が、肉料理を探しに行く旅なら行きやすいかもしれません。
私は手元にあるスパイスと材料で、出来上がりをイメージしながら適当に混ぜて調理をしていますが、スパイスを使った料理に馴染みがない方も、インド料理の本を参考にしたり、インドから輸入されているミックススパイスを使って手軽に調理することは可能です。
こちらの本は日本の食材を多く取り入れたインド料理のレシピを紹介しています。2019年の書籍ですが、レシピを書かれたのは有名なインド人コックの方ですね。まだインド料理を作り始めた頃(かれこれ10年以上前)に、お名前拝見したことがあります。