クルフィーの色~インド.料理.旅など~

ひたすらインドとヒンディー語について綴られるブログです

必須 よく使うスパイス11選

十年ほどインドカレーを作り続けて、いろんなスパイスを使いこなすようになりました。よく使ってすぐ無くなるスパイスもあり、インドで手に入れたのに全く使わないスパイスもありと、様々な種類のスパイスに触れています。
そこで、これまでの経験からよく使う11種のスパイスをランキング形式でまとめました。
日本でもメジャーなものからマイナーなものまで、とにかく私が常に買っていて頻繁に使用するスパイスです。
それでは、ランキング1位からどうぞ。



1位、クミンシード
クミンシードは最も頻繁に使うスパイスです。油で炒めたクミンシードを噛み締めると、香りが口に広がって料理の美味しさが増します。
クミンの香りはまさに「カレー」という感じです。クミンはパウダーで使わないのか?というと、意外とパウダーでの使用頻度は低いのです。本当にインド料理を作りまくっていると、まずフライパンに油を熱してクミンシードを炒めることが多いです。



2位、チリパウダー
赤唐辛子、カイエンペッパーとも呼ばれますが、つまりレッドチリパウダーです。
インドカレーには青唐辛子もよく使いますが、カレーの辛味だけでなく赤い色を加えるためにもチリパウダーをよく使います。
チリパウダーにも種類があって、特に赤い色を求める時にはカシュミーリーチリパウダーを用います。使う量は食べる人の好みに合わせて加減します。



3位、ターメリック
ターメリック、ウコンです。ターメリックというと、一般的には乾燥したターメリックパウダーを指します。あまり多量に使うスパイスではないのですが、たいていのインド料理にターメリックが入ります。ご飯ものに使うと黄色い色がついて綺麗です。他のスパイス、食材と合わせてターメリック独自の香りが活かされます。油や食材にしっかり馴染ませて全体に行き渡らせて使います。
温めた牛乳に少量のターメリックパウダーを溶かした、ターメリックミルクは甘い香りがしておいしいです。
(2021年加筆修正)



4位、コリアンダーパウダー
コリアンダーシードの粉末です。爽やかさと深みのある香りがします。野菜、肉、魚、豆、どんなものにも使います。結構量もたくさん入れるので、必需品です。食べた時に爽やかな香りを楽しめるコリアンダーシードもあるのですが、パウダーと更に違いを作っているのはその食感です。パウダーの方が水を含んでドロッとした汁気を作るのにも一役買っています。



5位、ヒーング/アサフォティダ
ヒーングというのはインドではプラスチック容器に入って売られています。いい香りというより、むしろ臭いと言っていいような独特の香りを持っています。でも、実はヒーングはクミンシードとセットで使うほど使用頻度は高いのです。ヒーングは野菜料理に使います。フライパンに油を熱したらヒーング、そしてクミンシードを炒めることが多いです。使う量は容器からほんの一振り、ふた振りくらいです。この独特の香りが野菜料理で活きてきます。
※2021年追記:ヒーングにはターメリックなどが混ぜられているタイプもあります。



ここまで1位から5位を紹介しました。あまりにも頻繁に使うのでランキング付けするのが簡単でしたが、ここからは使用頻度にあまり差はないものの、同じ順位にすると違和感があるスパイスです。それではどうぞ。



6位、マスタードシード(ブラウン)
粒々したマスタードシードです。ベンガル風の魚料理に使ったり、豆カレーや西インド料理にもよくトッピングのようにして、油で炒めたマスタードシードを加えます。炒めたマスタードシードは口の奥の方でよく香ります。マスタードの名前から和がらしの辛いイメージをされるかもしれませんが、さほど辛くありません。どちらかというとまろやかで、辛味から刺激だけを取り除いたような香りがします。



7位、シナモンスティック
甘い香りのするシナモンスティックです。どんな料理にも入れて使います。これもクミン同様、パウダーよりもスティックの状態の方が使用頻度が高いです。油で炒めてから食材とともに長時間煮込んだり、炒めたりして香りを出します。この甘い香りが塩気のある味とともに美味しさが増します。お菓子にはもちろん、チャイを作る時にも一欠片入れて煮ると、香りがジワーっとにじみ出てきます。市販のものは一本が大きいことがあるので、折って少量使うといいです。



8位、カルダモン
爽やかな香りのするカルダモンです。これはインド料理において食事系のものにも使いますが、お菓子にも頻繁に用いられるスパイスです。食事系の料理には爽やかさが感じられ、お菓子に使うと甘い香りに感じるものです。
カルダモンはホール、つまり鞘のついたままで常備しています。鞘ごと油で炒めたり、鞘の上から潰してからも使います。緑色の鞘の中には黒い種子が入っていて、噛み締めると結構な歯ごたえがあります。そのため、お菓子など食感を滑らかにするものには潰して粉にしてから使うこともあります。
※2021年追記:新鮮なカルダモンは鞘が柔らかく、嗅ぐと鼻に届くほど香りに刺激があります。鞘が縮んで固かったりすると古くなっている場合がありますので、香りが弱いかもしれません。



9位、クローブ
クローブは食べると独特の苦味があります。挽いて粉にしてからも使いますが、ホールのまま使うことが多いです。油で炒めるのがよくある使い方です。そのまま食べず香りを油及び料理に移して使うことで、コクが出ます。肉の匂い消しに用いることもできます。お菓子には向かず、基本的に食事系の料理に用います。
※後日追記:ヨーロッパではクリスマスのお菓子に使う主要なスパイスの1つですが、「インドのお菓子には向かない」ので通常は使いません。



10位、ベイリーフ
ベイリーフ月桂樹の葉です。インドのベイリーフは葉脈が縦に入った種類です。始めに油で炒めて、その後にじっくり煮込んで使うことが多いです。よく見られる使い方として、ベイリーフはシナモンスティック、カルダモン、クローブと共に油で炒められます。香りは他のスパイスに比べると穏やかです。


以上がトップ10です。この10種のスパイスは、日頃インド料理を作っていると欠かせないものになります。
とはいえ、インドで使われているスパイスの種類はまだまだたくさんあります。そこでトップ10に入らなかったけれども、非常に使う機会の多いスパイスを最後に1つだけご紹介します。



11位、ガラムマサラ
ガラムマサラはスパイスのミックスです。料理の味付けに使うこともできますし、香りを楽しむために調理の仕上げに加えることもあります。料理を作ったけれども香りが足りない、
もっとスパイスのパンチが欲しいという時にも最後にさっと加えて使うことができます。



よく使うスパイス11種をご紹介しました。本格インド料理を作る時、インド食材を買うときにはこの11種類のスパイスがあると間違いなく便利です。
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私がカレー初心者の頃にお世話になったのが5つのスパイスだけで作れる! はじめてのインド家庭料理 (講談社のお料理BOOK)です。
5つのスパイスだけで、とても簡単なレシピ!…とはいえ、本当に初めてインド料理を作り始めた頃は、この本のレシピでさえ毎回作るのに長時間かかっていました。
こちらのレシピで主に使われているのはクミン、コリアンダーターメリック、チリパウダー、ガラムマサラの5つです。
昔、クミンシードを油で炒める意味がわからなかった頃がありました( ´ ▽ ` )
インド料理を始めるにはまずスパイスの用意からです。はじめの一歩はクミンシードからですね。



5つのスパイスだけで作れる! はじめてのインド家庭料理 (講談社のお料理BOOK)


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