クルフィーの色~インド.料理.旅など~

ひたすらインドとヒンディー語について綴られるブログです

マスーリー


インドのマスーリーです。北部にあり、避暑地として有名な観光地です。デリーから列車に乗ってデーラドゥンまで行き、そこからバスに乗り換えます。9月のインドはまだ暑いのですが、山を登るにつれて肌寒くなっていきます。
一時間半ほどボロボロのバス(窓は動かない、床には雨水が溜まっている)に乗って到着。私が行った9月というのは雨期らしく、外国人観光客の姿が全く見られませんでした。
インドの旅で、移動後に行うのは宿探しです。山道を登っている途中でいくつかホテルを見たけれども、どこも500ルピーとかで高い。私は貧乏旅行なので、もっと安いところは無いかなと探すことにしました。
と、その前に腹ごしらえです。朝の列車内でチャイを飲んだだけで空腹でした。宿探しは置いて、近くの食堂に入りました。でてきたのはラージマ(レッドキドニービーンズ)のカレーとジャガイモのパローター(小麦粉を練ったものにジャガイモを詰めて、伸ばして焼いたパン)が二枚。値段は20ルピー(40円)。インドに行くと毎日豆と小麦粉を食べています。

昼食を食べ、宿探しに出発。山道なので坂道が続きます。下りが来ると、次は上り。荷物が重い。街全体に深い霧がかかり、一本道の両脇にお店が軒先を連ねています。日本の温泉街のようです。
しばらく歩くと、一人の男性が声をかけてきました。「いくらのホテル探してるんだ?」と、一言目からそんな感じ。「安いホテルに泊まりたい」と言うと「ここはどうだ。」と、一枚のカードを見せられました。[Hotel Splash] 今思えば、なんだか激しい名前です。値段を尋ねると「一泊300ルピー」だと言います。私は安いホテルしか泊まる気がないためスルー。そのうち追いかけてきて、値段は200ルピーまで下がったのでホテルについていくことにしました。
部屋を見せて貰うと、ベッドが汚いような…布団をめくると何とも言えないシミがあり。でも寝るのには問題無さそうでしたし、安いので泊まることにしました。テレビ付きシャワー付き、鏡や石けんもあり、山小屋風の雰囲気で場所と合っていて、大きな窓があるため明るい部屋でした。
マスーリーはパンジャーブ州と接しており、テレビにはパンジャービー語ヒンディー語の両番組が放送されています。街中にもターバンを巻いたスィク教徒が多く見られます。私はテレビでパンジャーブの音楽番組を見ていました。パンジャーブの音楽はスキです。歌詞がわからないのが残念ですが、歌い方や音楽のビートに魅力を感じます。
また、ここではチベットの方も見られます。あたたかそうな民族衣装が露天に並び、チベットの餃子「モモ」を売るお店がたくさん並んでいます。食べたら、激辛でした。インド人が「辛い」という料理でさえも、なんとか食べれる私ですが、これはヒーハー(←使い方違)でした。
外国人観光客が多く立ち寄ることもあり、インドでは珍しくゲーセン(※日本製・日本語のマシンで、UFOキャッチャーが一回20ルピー)もありました。洋菓子店やピザ屋(ドミノピザ)などが所狭しと並んでいます。ショーケースにたくさん並んだケーキとか、おいしそうでしたが…インド料理食べすぎているため、やめました。お金もないし。
マスーリーで換金しようと思っていたのですが、両替ショップが一件もないのです。外貨両替ができる唯一の銀行(State Bank of India)に行って見るも、ドルかユーロのみの取り扱い。私の手持ち外貨は6ドルと日本円だけでした。笑。インドルピーも2日目は1000ルピーしか持っていなかったので、危機的な状況でした。
とはいえ、1000ルピーあります。なんとかやりくりして、宿泊代と食費を除いたら、少し余裕がありました。ホテルのおじさんにお金が無いことも含めて相談したら、観光バスが出ているというのでそれに乗ることに決定。乗客はインド人カップルばっかり(笑)私1人めっちゃ浮いている。
私のチケットではケンプティー滝に行って帰るだけという格安チケット(75ルピー)だったのですが、高台にあるお寺にも寄っていきました。お寺まではバスで行けないため、自力で登ります。登るにつれて、山の綺麗な景色が広がってすがすがしかったです。
メインのケンプティー滝も大きくてきれい。マイナスイオン出てそうです。みんな川に入って遊んでいました。
私も一人で川に入ったり上流に向かって歩道を上っていましたが、ここで事件が発生しました。サンダルの鼻緒が切れたのです。あり得ないなーとか思いながら、何食わぬ顔でとりあえずバスの方へ戻っていきました。全然歩けない(汗)
バスに戻ると、誰もいません。まだ皆さん遊んでいるようです。近くに並んだお店を見て暇をつぶそうと思ったら、なんとサンダル屋さんを発見。何食わぬ顔(2)で選び、購入して「サンダル壊れたんです。今履いてるこれ捨てて良いですか?」というと「あそこに捨てなさい」と、岩壁の方を示されました。新しいサンダルを履いて、古い方は岩壁にこっそり捨ててきました。助かりました。


バスの中、一番前の席で一人でクッキーを食べていると視線を感じる。左側の入り口に目をやると、ヤギさんがこっちを見ていました。前足を入り口にかけて、私の方を直視して狙っている(!!)どう猛ではないため、すぐに去っていきました。白っぽい毛並みを持つお猿さんも居ました。
マスーリーに行って、インドの山も良いな〜と感じました。都心のように車や人でごみごみしていないですし、夏も涼しく過ごせます。自然が美しかったです。雨期だったので毎日雨続き、洗濯物が乾かず困りましたが。次に山へ行く際は、何も洗わない覚悟で行くつもりです。